星を見てほしい -honowa 12の物語-
茶臼山(豊根村) 撮影:坂本健太郎様
「星の見え方って
みんな同じじゃないんです。」
奥三河☆星空の魅力を伝える会の
後藤さんの言葉に耳を疑った。
そこに見えている星が
同じように見えていない?
星は様々な色を発している。
子どもの色彩感覚は大変豊かであり
「何色に見える?」と聞くと
「虹色に見える」
と答える子がたくさんいる。
男性と女性とでも色彩感覚は異なり、
同じ星を見て、
違った色を感じている。
大人になれば加齢による衰えもあり、
子どものころのように
色を細かく識別できなくなっていく。
子どものうちに星を見てほしい。
若いうちに星を見てほしい。
5年後には、
10年後には見えない光が
今なら見えるから。
つまり
星の光の感じ方は
人によって異なり
答えはひとつではない
その人、その人に
見えた星がその人にとっての
正解なのだ。
後藤さんは
星を見ることが好きな少年だった。
一度、地元を離れたことがある。
その時、
星は見えなくなってしまった。
同じ空を見ているはずなのに?
あたりまえだと思っていた星の存在が
実はあたりまえではなかったと
気づいた彼は
地元に戻ったときに改めて
星は地域の宝物だと知る。
ここだから見える星景
(※注 せいけい・星空のある風景のこと)
それは自信をもって
紹介できるものだ。
そして空気感。
それはまるで星たちに包まれている感覚。
音。
何も聞こえないはずなのに、
無音ではない。
バーチャルな世界が進化しても、
それはそこでしか体験できない。
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