honowa のロゴプレート
三州瓦との出会い
東三河が「穂の国」と呼ばれてた時代、
「三州瓦」という伝統産業が
盛んだったと言われています。
手まり灯篭
最初にそれを知ったときは
それが「瓦」であるとは思えないものでした。
現在の主要産地である愛知県高浜市。
私は手まり灯篭を
一目見るために訪れました。
柔らかなフォルム、
金属のような質感、
そして繊細な模様。
どれをとっても一級品の工芸品。
その作り手と会った時も衝撃でした。
鬼瓦を製作する瓦職人を
「鬼師」と呼びますが
その呼び名のイメージと真逆の、
人物による作品だったからです。
鬼師・伊達由尋
男の世界である鬼師では
極めて稀な存在の伊達由尋さんは
伝統の世界に
女性ならではの感性を取り入れ
新しい可能性に挑戦されていました。
お話をお伺いするなかで、
「今までにないものを作る」
という部分が
honowaの目指す方向性と
通ずる部分があり、
今回、ロゴプレートを
作っていただくことになりました。
・鬼師に興味をもったきっかけは何ですか?
中学2年生の時、
職業体験の授業で実家の瓦仕事を体験。
その延長で手伝いをするようになり、
高校を卒業してすぐに就職をしました。
・あまり馴染みのない「鬼瓦」ですが、今どういった活動をされているか教えてください。
たしかに「鬼瓦」というと、
今はなかなか見かけないものに思えますが
マンションでも、玄関先にお守りとして
置いていただくこともあります。
また、瓦の素材で、
傘立てや、灯篭、名前のプレートなども
作っています。
より身近に感じてもらえるように、
デザインやサイズ、インテリア性を大切にしています。
普段は業者さんとの商売が主でありますが、
こういったお客様おひとりおひとりに
寄り添うことで
今までにないものを作ることに
やりがいを感じます。
・作品をつくるとき、難しいと思うことはどんなことですか?
土は生き物なんです。
工場では堅めの粘土を使いますが、
私は柔らかい粘土を使っています。
でも最初柔らかかった粘土も、
仕上げの頃には硬くなっています。
その硬くなる時間の見極めが難しい。
季節や、温度や湿度によっても変わってきます。
毎日さわりながら、
その様子を見て調節をします。
・これからどんなふうに活動していきたいですか?
鬼瓦を知らない人たちに、
まず知ってもらい、
興味をもってもらうということが
したいと思います。
まだまだこれからの私ですが、
私ができることを丁寧にやっていこうと
思っています。
また、今、瓦や鬼瓦離れが急速に進んでいます。
例えば大きな震災などがあると、
「瓦は重い」とか
「崩れて危ない」とか
否定されるのですが、
瓦業界も、
危険を回避できるものや
安全なものを作ろうと、
進化していることを
まずは知ってもらいたいです。
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